低車外音タイヤの意味とは?表示制度を分かりやすく解説

低車外音タイヤの意味とは?表示制度を分かりやすく解説

 

2023年1月から自動車タイヤに新しい表示制度が開始されました。それは「低車外音タイヤ」の表示制度というものです。普段、聞きなれない言葉かと思いますが、シンプルにお伝えすると、

 

自動車が走行時にタイヤが車外に発生する騒音を低減したタイヤのことです

 

この記事では、低車外音タイヤとはなに?さらに、低車外音タイヤの選び方など解説しています

低車外音タイヤの表示制度とは

自動車交通騒音低減に貢献することを目的に、自動車タイヤ業界の自主的な取組みとして運用される制度です

 

これまで国内では自動車走行時における騒音対策として、車両に対する騒音規制が実施され、対策が行われてきました。エンジン等に起因する騒音の低減が進んだ結果、現在はHV車・EV車の普及に伴い、静かなクルマが多く走っています

 

それにより「自動車の騒音」は「走行時におけるタイヤからの騒音」にフォーカスされることになり、自動車走行時の騒音に 占めるタイヤの寄与率が相対的に高くなってきていることにより、自動車タイヤ業界の自主的な取り組みとして、市販用タイヤを対象に車外騒音基準値を満たすタイヤを「低車外音タイヤ」として制定し普及を図ることになりました

 

乗用車用タイヤ、小型トラック用タイヤ、トラック ・ バス用タイヤ、それぞれの夏冬用の市販用タイヤ (新車装着用タイヤは、車外騒音基準値への適合が義務付けられています)

低車外音タイヤとは


車外騒音(通過騒音)性能が以下に定める基準値を満たすタイヤです

 

国連欧州経済委員会( U N E C E )において策定された国際的なタイヤの技術基準である「タイヤの車外騒音・ウェット路面上の摩擦力・転がり抵抗に係る協定規則(第117号)」( UN R117-02 )※が定める車外騒音基準値を満たすタイヤを低車外音タイヤといいます

 

※UN R117-02: 国際連合欧州経済委員会[United Nations Economic Commissions for Europe = UNECE]で策定された技術基準

 

車外騒音基準値

乗用車タイヤの場合

断面幅の呼び 規制値dB (A)

185以下

70

185超 245以下

71

245超 275以下

72

275超

74

 

低車外音タイヤの選び方

販売店・小売店での見分け方として「低車外音タイヤ」に該当する場合、「アイコン」を用いてその旨を表示します

 

・カラー

・モノクロ

 

タイ屋

 

基準をクリアしていないタイヤ、審査を受けていないタイヤは表示されていないよ

 

車内音と車外音について

 

「低車外音タイヤ」は車外騒音についての制度です

 

車内空間が静かになるタイヤではありません

 

車外騒音が静かなタイヤ

車外に発生する音(車外通過騒音)が静かなタイヤです

車内騒音が静かなタイヤ

「静粛性」が高いプレミアムタイヤで、車内の音が静かなタイヤです

まとめ

この記事では「低車外音タイヤ」について解説しました

 

特にバッテリーで走る静かなハイブリッド車や電気自動車[EV車]などが普及している現在、タイヤの音が気になる方も多いのではないでしょうか?

 

環境に配慮した、静粛性が高いタイヤを検討している方は「低車外音タイヤ」がタイヤを選ぶ基準のひとつになるでしょう